2014年2月18日火曜日

詩「傘がある」

私の傘がある
あなたの傘がある
私は帰る
傘があるから
あなたは帰る
傘があるから

あなたの仕事終わり
わたしの仕事終わり
わたしは、あなたの「おつかれさまでした」の意味を知っている
あなたは、わたしの「おつかれさまでした」の意味を知っている
それなのに、傘だては厳粛な演技の場になる
それぞれの週末の消失点は
雑踏の遠近法にかき消される
これじゃダメだとわかっているのに
これを何度となく繰り返している
ああ
雨の音は子供のときのままなのに
空虚なおしゃべり以上の関係を求められるとは
折りたたみ傘と二人
帰ってはいけない方向に
足を運ぶ私
足を運ぶあなた
末永く
病める時も
健やかなる時も
孤独でいることを
たった一本の傘が
決めてしまいました

私の傘がある
あなたの傘がある
私は帰る
傘があるから
あなたは帰る
傘があるから

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